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2008.06.18 (Wed)

李登輝学校・発表録 11/13

すでに皆さんはお気づきだと思いますが、これからの大学経営にとって重要なキーワードは「サプライサイドの意識」を捨て去る、ことだと思います。その意識がなければ、生き残っていくことができない。すでにそういうレッドゾートまでこの国の教育経営は突入していると思います。

では、地方国立大学の経営改革はどのような方向ですすむのでしょうか。それは98年の大学審議会答申「21世紀の大学像と今後の改革方策について」にみてとることができます。大学審議会は今後目指すべき国立大学の大学像として、すでに文部科学省が考える大学改革指針の部分で説明させていただきましたが、改めて確認すると「最先端の研究を志向する大学」「総合的な教養教育の提供を重視する大学」「地域社会への生涯学習機会の提供に力を注ぐ大学」といったいくつかの大学像を示しました。

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これまで国立大学の多くは、サプライサイドの発想で大学を経営してきたことは事実だと思います。大学がキャンパスを置く地域の要請にこたえているかどうかということは二の次だったのではないでしょうか。これからは、大学が自身の役割を見つめなおし、「地域の人材育成の拠点」として必要と思われる分野に特化していくことが大切になるのでしょう。地域の産業や自然などを広く見渡し、地元に密着した研究分野に特化してこそ、地方国立大学の存在感が増すといえると思います。

サプライサイドの意識を捨てたとき、その大学経営の主体は教員や職員だけではなく、学生や保護者・家庭も視野に入ってくるのだと思います。そのような取り組みをいくつかご紹介したいと思います。

まずは近畿大学の「近未来プロジェクト」という取り組みです。「近未来プロジェクト」とは「十年後の大学像」を生み出すことを目指し、若手職員を中心メンバーとした部署横断型のプロジェクトです。理事長からテーマが示されるたびに、若手職員の中からメンバーが選ばれます。理事会や理事長からプロジェクトの中間報告が求められることがなく、若手職員に全権が委任されます。また学生にも参加を呼びかけ、全学一致で大学改革に取り組むようにしています。どのようなプロジェクトがいままでなされてきたかといいますと、学生食堂のリニューアルをメインとした『学生食堂プロジェクト』や、キャンパス内の遊休地を開発するための『書店誘致プロジェクト』、入学式の抜本的な企画改革を目指す『入学式プロジェクト』、キャンパス内で英会話が自然に交わされるように目指す『英語村プロジェクト』などがありました。このプロジェクトはステークホルダー同士がコミュニケーションを深めながら、愛校心を高めていくための装置ともいえるでしょう。

次に同志社大学の例をご紹介したいと思います。授業を教員と学生との真剣勝負の場にする―――。これは、同志社大学がクレーム・コミッティの導入を検討しはじめたときのスローガンです。クレーム・コミッティとは、学生から授業内容や授業方法、成績評価に関するクレームを受け付け、調査・審議の上で解決にあたる組織です。学生との対話を通して信頼感を築き、授業改善につなげたいという思いが、このスローガンに込められている気がします。大学内の運営だけではありません。学生の就職活動への支援にもその本質を議論しなおし、担当組織を改革した大学もあります。

その中のひとつが早稲田大学です。就職活動というよりも、学生の将来を見渡したキャリア支援という言葉が正しいでしょう。早稲田大学では、従来の就職支援を超えた総合的なキャリア支援を積極的に推進するというコンセプトの下、年度途中の02年10月1日、従来の学生部就職課をキャリアセンターに改組しました。その理由は学生サイドの就職に対する意識の変化が見られたからです。学生生活課が実施していた「卒業後の希望進路」の調査をみても、バブル経済崩壊前の89年度には約54%であった就職希望率が、落ち込む一方なのです。つまり、就職するよりは何か別の生きる道を考えてもよいのではないか、あるいは、もうしばらく勉学を続けたいという学生が増え始めているのです。このような傾向が顕著になっていく中で、従来のように就職のみを前提としたキャリア支援を継続することは、およそ半数以上の学生を無視することになる、と早稲田大学は気づいたわけです。

不思議な分析もあります。学生の同センターへの相談件数が毎年増加しているのですが、増加自体はこの組織が学生に認知され、効率的に機能しているという証拠なのでしょうが、その相談の内訳をみるととても不思議なのです。「自己分析」というカテゴリーに関する相談が増えているというのです。

自分はなぜ今ここにいて、これからどこへ向かっていくのかという、自分の過去と現在の総括、未来への志向を見極めることができない、というのです。青春期は自己に内在する矛盾との葛藤がすべてですから、一概に否定しうる状況ではないと思うのですが、この自分で自分のことがわからない学生が多くいるということはどのような意味をもつているのか真剣に考えてもよいかもしれません。

一方でただ普通に就職するのも、もしかしたら大きな間違いなのかもしれませんが、これはひとつひとつ個人の考え方の違い生き方の違いでもあり、なんとも言いようがありませんね。しかし、少なくともそういう難しい問題も大学は対処しなくてはならなくなったということだと思います。
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15:40  |  【 想う修学院のこと 】  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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