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2008.03.03 (Mon)

李登輝学校・発表録 4/13

教育行政の意味で重要なのは、昭和24年の「文部省設置法」および「私立学校法」の制定です。

当時、GHQは旧文部省を解体し、再編成するつもりでしたが、現場の文部官僚たちの抵抗にあい、これをあきらめます。文部省だけではありませんが、ふつう敗戦を迎えた国の官僚制度というのはどのように手をつけられても文句は言えないと思うのですが、この当時の官僚や政治家の皆さんは立派だったというか、GHQに従う形をとりながらも、かなり日本が明治以降築き上げてきた制度の根幹は崩すまいと必死に抵抗しているのがよく分かります。「昔の人は立派だった」といいますが、この時期の官僚制度の存続をみていると、本当にそのような想いを再認識させられます。

話を元に戻しますが、この私立学校法により、私立大学の設置形態が「財団法人」から「学校法人」に変わり、「監督庁」を「所轄庁」に改め、供託金も不要になり、文部大臣の権限は設置・廃止に関する認可権と閉鎖命令権とに限定されて、大学の人事・授業料等財政および授業その他運営上の変更命令権の不適用等、大学の自治権が確立されたことは注目に値しましょう。

というのも、明治憲法下のもとで自治権獲得・財政的自由を求め発展してきた私立学校・大学と国家の関係性というのが、これ以降新憲法との関係の中で矛盾をはらみながら、進んでいくことになるからです。

つまり、『憲法89条問題』というものです。

新憲法89条は「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない」と定めています。

しかし、私学振興という名のもとに日本政府は憲法違反の教育行政を展開していくのです。

憲法改正という問題定義の時に、9条問題ばかり指摘されますが、私個人としてはこの89条の問題もぜひ取り上げてほしいと思っています。

このような憲法の規定があるにもかかわらず、昭和27年には私立学校振興会法・私立学校教職員共済組合法が制定され、昭和32年には私立大学等研究設備整備費等助成補助金が確立、昭和45年には政府予算に「私立大学等経常補助金」が計上され、「日本私学振興財団法」が施行されます。

昭和50年には「私立学校振興助成法」が制定公布され、昭和58年には私立大学・大学院等教育研究装置施設整備費補助が実施、昭和59年には文部省に「私学部」が発足するのです。

『教育における公私問題』を議論せず、憲法違反を堂々と無視し続けてきた政策の展開というのが、戦後のわが国の教育行政の姿であったと思います。

もちろん、敗戦によりいち早く立て直さなければならなった教育制度を考えてみればこの盲目的な政策展開も納得できますが、現在わが国に巻き起こっている「教育崩壊」という課題の原因のすべてはこの「公私論争」の不在にすべてがあったように思えてなりません。




→続く。


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