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2013.09.17 (Tue)

国民主義者による日本国憲法否定論。

「デモクラシー」の時代と言われる大正時代、その時代背景もあって急進的デモクラットのひとりであった植原悦二郎は、国家の統治を左右する主権は、一般国民にあるとする「国民主権主義」を唱えた。「主権在民」を唱え、大正デモクラシーの雄であった吉野作造と憲法論を争った植原は、民主的な理論の代表者としてその名をはせていた。

植原によれば、国家主権とは国民意志の総合であって、天皇の統治権とは別個なものであると捉えていた。帝国憲法第1条によって、天皇大権は明確に制限されており、最高決定権力というようなイメージの「主権」とは根本的に異なると主張した。そのような植原にすれば、国民主権を第1にかかげ、大日本帝国憲法体制から全く転回されるようなGHQ民政局による日本国憲法は、諸手をあげて歓迎できるものであったはずである。植原は、日本国憲法制定時には、国務大臣として副署もしている。

しかし、植原は日本国憲法を日本が受け入れることに抵抗したひとりであった。それは、なぜか。植原によれば、日本国憲法の欠点は、①軍備を有しない国は独立国家ではなく、②独立国家でなければ国際社会でその責任を十分に全うしえず、③国会の機能においては参議院と衆議院の意義が重複しており、④国家全体の機能的配分を考えても地方自治体に財源が伴っていないことが課題として考えられ、⑤そもそもこの日本国憲法では改正を要しても実現不可能である、というものであった。

では、植原は日本国憲法の施行そのものにも反対したのであろうか。いや、植原は日本国憲法の存在は、結局、受け入れるしかない、という結論に至っている。その理由を、植原は憲法調査会第8回総会においてこのように語っている。

とにかく帝国憲法の73条の修正の規定をもってそうして議会に出して、それを陛下の詔書によって出し、そうして貴衆両院が絶対多数をもって決定した。こうなれば与えられたものでも日本国民の憲法と承知いたさなければならない。 (『憲法調査会第8回総会議事録』)

植原も、日本国憲法がGHQ民政局から与えられた・押しつけられたものであるとの認識であった。植原とおなじように、戦時中、軍部の大陸政策を批判した「反軍演説」で国会議員を除名された斉藤隆夫も、天皇機関説によって大正デモクラシーの一大人物であった美濃部達吉なども、日本国憲法の受け入れに反対した。

植原が指摘するように、日本国憲法は既にその公布経緯から、如何に国辱の憲法であろうとも、欽定憲法であり、我々日本人の憲法であろう。ならば、その存在を否定することはできない。しかし、この憲法は支配された者に与えられた憲法であるという以上に、植原が指摘するように多くの欠点を有している憲法でもある。だからこそ、日本国憲法は全面改正にせよ、部分改正にせよ、国民皆の議論をもって、改正作業を進めねばならないのである。日本国憲法破棄という理論を主唱する方もおられるが、僕にすれば、全面改正に拠ればその目的は政治的に達し得ると考えている。それよりも、新憲法草案を多くの政党や識者が出すなか、それらほとんどがGHQ民政局憲法(日本国憲法)と体系や文言の構造に依拠している点に疑問を抱かざるをえない。そのような政治哲学では、いつまでたっても、戦後レジームを脱することができないと考えるが、あなたはどのようにお考えになるだろうか。
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テーマ : 憲法改正論議 - ジャンル : 政治・経済

01:40  |  【 想う日本のこと 】  |  トラックバック(0)  |  コメント(2)

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このコメントは管理者の承認待ちです
 |  2013.09.26(木) 10:46 |  |  【編集】

ジュラ紀以来の更新・・・
大ちゃん、30才になった感想は如何?

プロイセン憲法をパクっている国ってどこがあったっけ?
ひげマサ |  2013.09.26(木) 07:39 | URL |  【編集】

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