2017年08月 / 07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Lancers.jp
--:--  |  スポンサー広告

2010.11.03 (Wed)

天皇制と家族制は廃止するべきか?

川邊喜三郎氏が1945.11.28‐12.07にかけて、駒澤大学にて学生207名を使い、20歳以上の男性・女性をそれぞれ10歳の間隔で等分に分けた計1865名×2に対して行った調査がある。テーマは、『家族制度存廃に関して』。この結果、男性の家族制度賛成派は77%、女性の家族制度賛成派は68%と出ている。詳しい結果は、川邊喜三郎氏の研究成果(『天皇制の科学的研究』東洋経済出版社、1946年)を読んでいただきたい。



川邊喜三郎氏は、早稲田大学でも教鞭をとっており、早稲田大学でも同様の調査を同時期に行っている。早稲田大学政治経済科の一年生150名が調査にあたり、20歳以上の男女2400名に調査を行っている。結果は、男性の家族制度賛成派は89%、女性の家族制度賛成派は85%、となっている。ただし、注意しなければならないのは、家族制度を維持しながらも改革しなければならないという意見が、それぞれの賛成派に3分の1程度いることである。



川邊喜三郎氏の調査の面白い点は、敗戦直後の日本において、この調査を実施したことであり、家族制度と天皇制の関連づけを行っている点にある。



早稲田大学で、同様の方法で『天皇制存廃に関する調査』を2回に渡って行っている。1回目の調査では、男女あわせて天皇制維持派は83%である。男性でもっとも支持の高いのは50代だか、男性の各層には偏差がない。面白いのは女性で、天皇制維持派の最も高いのは20代であり、各世代と比べると、10ポイント近くも異なっている。



敗戦により、戦前社会の価値が全面的に否定され、社会が混乱しはじめている頃にも関わらず、規模を拡大して2回目の調査を行えば(1回目と同時期)、天皇制維持派は数を増している。男性では92%、女性では86%が支持している(女性に関しては『不明瞭』が14%である)。しかし、天皇制の現状維持派は50代以上の男性と女性全世代にみられる特徴であり、20‐49歳の男性では、各層共に極めて強く天皇制を存続させながらも、改革しなければならないという意見結果を出している。



これらの調査は、当時の大学生が調査員となって、偶然率と完全無記名で行われている。食糧事情と交通機関の悪化により、両大学とも冬期休学が前倒しされようとしている(社会)時期の調査だけに面白い。



川邊喜三郎氏は、この結果を受けて、以下の考察を出している。



天皇制廃止論者が30代の男性に多いのは、この世代が青春を迎えた時代が第一次世界大戦後の民主主義共産主義が隆盛を迎える時代だから。



・しかし、この世代を中心にして、家族制度賛成派が高まるのは、家族制度は道徳社会制度であるから。



・『新日本建設』『旧弊打破』が社会的に叫ばれながら、家族制度と天皇制が帝都(東京)においても圧倒的支持にあるということは、地方含めた日本全国では、維持派はさらに高まるはずである。



・国民大衆の世論をもって政治の基調とする民主主義の立場をとるならば、家族制度も天皇制も、科学合理的な結果から決してGHQに廃止はできない。





この調査は、歴史的な政治目的を有しており、研究者としての立場を超えているかもしれないが、少なくとも、その後の日本の進み方に一定の方向性を与えた調査であった。



結果、GHQに家族制度と天皇制は徹底的に弱体化されたが、少なくとも日本の伝統精神を昇華させていく芯だけは伝え残っている気がする。



家族制度と天皇制は、一体的なものである。この理由は、別の記事で書くつもりだ。しかしながら、ニ千数百年来の我が国の歴史が紡いできた伝統の偉力は、前代未聞の国家の危機にあっても揺らぐことはなかった。



しかしながら、この両制度とも、夫婦別姓による戸籍廃止構想・天皇の政治利用によって、危機に瀕している。
その現実を自覚するべきだと考える。
スポンサーサイト

Lancers.jp
06:01  |  【 想う日本のこと 】  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

Comment

コメントを投稿する

Url
Comment
Pass  編集・削除するのに必要
Secret  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://umemotodaisuke.blog54.fc2.com/tb.php/374-a8223377

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。